one day フリースクール 第二回の様子

one day フリースクール 第二回の様子をお伝えします。

one day フリースクールの理念

公立の学校の一般的な教育の仕方に疑問を持つ先生や保護者、生徒さんは結構いるようです。

しかしながら、それに対して不満を言うだけでは何も変わりはしないでしょう。

そうではなく、より良い方法があるのであればそれを提案してあげることが重要だと思います。

ということで、より良い教育環境を皆で模索しながら創っていこうよ!という活動です。

頭で考えるだけでは中々良い形は見つからないと思うので、気軽に先生、保護者、生徒が意見を言い合い、実際に試していくスタンスを取っています。

当日の内容

教師役は神奈川から来た小学校教師、伊藤恵子さん。
どのような教育スタンスがベストかを模索しているようで、今回の先生を引き受けてくれました。

自分でベストだと思うやり方も、子供たちには響かない事もあるでしょう。最初からうまくいかないのは当たり前でしょう。でもその都度、相手の反応を見たりしながら徐々に改善し、それを更に試していくというプロセスが非常に重要になりますね。


「火は普通上に流れる。であるのにこのストーブでは上ではなく、奥に火が流れている。これはなぜだかわかるかな?」

木と土の家(cordwood house)の中にはストーブがあります。ここで火を焚くと横にあるベンチが暖かくなるという暖房設備ですが、これにはロケットストーブという構造を活用しています。

「部屋の中が煙くならないのは当たり前のことではなく、工夫して計算して作っているから煙くならないようになっているんだ。」

そんなことを子供たちに教えると興味をもって中の火に見入っていました。

「本当だ!火が奥に入っていっている!」


「うわ~、このベンチ暖けぇ!」「マジ?俺にも座らせろよ!」


外ではココアを作り、マシュマロを焼きました。低学年でやるのが難しい場合には年上の子供たちが手を貸してあげていたりしました。こういう支え合いは良いですね。手伝ってもらえて小さい子が喜び、「ありがとう」と言うと、手を貸してあげた年上の子も嬉しそうにしていました♪


ベンチの近くにいる子供たちと先生。


理想の学び場についての意見交換。先生や参加者の方々から「対話の大切さを実感した!」という声を頂いています。

自分の想いを素直に表現できるようになるには、精神的な安心感が重要なファクターだったりします。『何を言っても自分は無条件に愛される』と感じることができていれば、自分の意見を素直に言う事が物凄く自然なことになるのです。

先生の体験談 伊藤恵子 女性

フリースクールに興味を持つようになり、ビヨンドさんにその旨ご連絡したところ、1日場を設けていただきました。貴重なお時間と場をありがとうございました。参加してくださった皆様もありがとうございました。

期待された方には申し訳ないのですが、子どもたちに対しては何もできなかったというのが率直な感想です。子どもたちに対して、これをやろう!と思ったことはありましたが、自信のなさが子どもに伝わったのか、思うように進められませんでした。
子どもたちに聞いてみたい、と思うことはあったので、それを引き出すために、自分の働きかけをどうするかをもう一度考えてみようと思いました。そのきっかけになったことが、今回の私の学びです。大人の方々とは、「理想の学び場」について意見を伺うことができました。それぞれのお立場は様々でも、自分の意見を伝えたり相手の意見を受け止めたりする場は、もっと必要だと感じました。

子どもだけを見るのではなく、大人とも対話することは、決して見落とせないですし、大切にしたいなと思いました。

与えられた課題をこなすことは、教職員も子どももある意味得意です。そして、その時間は、きっと楽です。今回のフリースクールは、楽しかったですが、楽ではないと感じました。私の中で、「自由になったときにどうしたいか、自由でいきたいか」「自分がカリキュラムを考える立場だったら、何が必要だと思うか」について、まだ明確でない部分が多くあるからです。

考えるのも大切なことですが、やってみないとわからない部分も多かったので、また自分の場でも活かして、実践を大切にしたいと思いました。
今回わからないなりにも勇気を出してトライした自分を、まずはほめたいです。

室田さん、スタッフの皆さん、お世話になりました。

ヤス コメント
one day フリースクールで先生をやってくれた方も体験談を書いてくれましたので紹介します。
ただ単に教科を教えるのと違い、『自由を尊重し、強要することなく子供たちが自発的に学んでいけるように導く』のは実は簡単ではありません。
これがしっかりできる人材が少ないのも学習環境が窮屈になっている原因の一つだと思います。
先生も親も自由に、自分で考え、行動できるようになれば、子供たちは自然に育っていくんじゃないかなぁと自分は思っています。

体験談 Y.N.さん 女性

室田さん、昨日は素敵な場を作ってくださり、どうもありがとうございました!
やっぱり対話の場っていいな~と思った次第です。

Hちゃんと少し話をしたのですけれど、土日など月に1回くらいコンスタントに、対話と森あそびのコラボをやってみたいね~なんて話をしました。

何回か対話の場に出ていて思いましたが、自分の言葉を語ること、相手の話を聞くことは、積み重ねが必要なんだなと感じてます。公立で一方的な価値観を押し付けられているような子たちは特に。

もちろん、いろんな先生が伝える、教える場というのがあるのも、改めて素敵だなぁとかんじました。

C.T.さん 女性

One Day フリースクール第二回 ~理想の学び場とは?~に参加して。

12月19日、6、7年ぶりくらいにビヨンドのフィールドに足を踏み入れました。

この日は第二回目のフリースクール開催日。

前回第一回目の講師がお友達だったのですが、大盛況だったというのをこちらの投稿で目にし、わ~良かったね~素敵だな~と思っていたところ、
同じ投稿で何かやってみたい講師募集!の文字が目に留まる。

この春より産前産後の寄り添い活動を始めた私は、
今後 こども達や 大人達へ
“命”や“生きること”、“性&生”についての話をする場を持ちたいと 思っていたところで、
ここで私もやらせて頂きたい!と 思わず感じ、
近いうちに久々に室田さんに会いに、進化したビヨンドに伺おうと思っていました。

そんな中 ちょうど19日にフリースクール第2回目が開催されるということで、ちょうど雰囲気も掴めるかな と下見がてら伺うことに。
我が子はまだ小さいので子供達も私もフリースクールには参加せず
ビヨンドのフィールドで遊ぶ感じになるかな~くらいに訪れたのですが、
自然な流れで フリースクールでの対話の場に参加することに。←私が。
子はやはりお兄ちゃんは自然に遊び始め、娘は私の周りで遊んでいました。
(というか、最初はちょっと発言をしたこども達も 間もなくあちこちへ散り、樽の中に見事に創られていた分厚い氷を取り出して割ってみたり、枝や変わった形の葉っぱをみつけて 煙を仰いでみたり、フィールドに創られたガウディ風のベンチの背で綱渡りしてみたり・・・ と、ほぼ人工物がない中で それぞれ自由にのびのびと遊んでいました。)

この日先生は こども達と対話の時間を持つ為にいくつかの質問を用意してこられていて、その後 自然の中からおもしろいものをみつけよう というようなことをしたかったようなのですが、こども達、それを待たずして 散っていってしまいました。
でも私は その様子を見て、それこそフリースクールだよね と感じました。 

こどもって そこそこ成長すると 人に気を遣ったり、場の空気を読んで それに合わせる子も出てきますが、でも小学生くらいだとまだまだ自分のやりたいに一直線な子もやっぱり多い。

大人が枠を決めて何か進めようとうするよりも、
それよりもおもしろい、やりたいことがあれば そっちへ行ってしまう。
後にあるお母さんの話を聞いたのもありますが、ある意味こども達が あそこの場で自分の感覚に素直にいれたことを むしろよかったなと私は思いました。

そしてこれは こども達がこの春より園に入る前まで、
私はこども達と自然の中で開催している自主保育によく参加していて
その中で感じたことなのですが、
こども達は自然の中に入ると おもちゃなど何も物がなくても 自然と草木や木の実、そこにあるものの中から“おもしろい”をたくさん見つける名人。

念のため先に記しますが、先生や先生がやろうとしていたことを否定をするつもりではないです。
が、こども達は大人が〇〇しよう~!と言わずとも 
それを既にやってみたり 大人が想像しないようなことをやってみたりするし、むしろ用意しないほうが 自由にのびのびと彼らの持っているものが発揮されるのではないかなと改めて感じました。

そんなこんなで、
今回のフリースクールは こどもはそれぞれ 自由に周辺で遊んでいて その雰囲気の中、輪になった大人達のみで対話の時間になったのでしたが、
それがまた良き時間となったのでした。

今回のテーマ、“理想の学び場とは?”について
ひとりひとり順に語っていったのですが、一人一人が語った内容もそれぞれ。
奥深い話や いろいろな意見がありましたが、
テーマについてじゃあどうする?というところもそうなんですが、
この日の私の印象としては 「やっぱり対話の時間って大事だよね!必要だよね!」とコレ。

お母さんになると 子連れで出かけた先にいるのは やはり子連れのママだったりして、話すとしても 自然にこどもの話が多かったり、ゆっくり 話す時間というのがあまりなかったりします。
なので、〇〇と敢えてテーマを設け話せる場を持つことで、
自然な流れの中では そこまで話す機会のなかった想いや、
自分が感じてきたことなどを話すことが出来、
自分自身がスッキリしたり 自分の内側にあるものを言葉として発することで 話しながら新な気づきがあったり、また他者の話を聴いてみることで、いろいろな考えや価値観があることの多様性を感じることもできるし、それにより、自分をも認め、他者をも認めることができたりします。
人って 見た目や いつも見えている一面で 人を判断しがちですが、深い話をしたり聴いてみると 愛おしさが増したり、印象が変わることもあります。

これって何もお母さんだけではなくて、私達って 仕事があったり、日々の暮らしがあったり 物やツール、情報はたくさん溢れ、ある意味便利ではあるこの時代ですが、年々ファストが加速していく中で
一方では その割に時間がなかったりと立ち止まったり、人とゆっくり語るような時間こそ後回しにしがちだったりします。

でもこれこそが 人間にとって 結構大事なことで、
求めている人が多いのではないかな と思うのです。

と脱線話が多くなってしまいましたが、
ひょんなことから参加したフリースクールでしたが、
対話の必要さを これまた感じることのできた時間となったのでした。

もっと皆さんとお話したかったな~。

そしてやっぱり 私、喋るのも聴くのも大好き!

今回の先生は 今ある教育のやり方でない 新たな手法を模索中のようでしたが、既にある場に行くのではなく、
今ある場、自分が置かれている場で何ができるかというところを探っていきたいようで その言葉が印象的でしたし、
そんな動きがあちこちから出てくると学校現場が少しずつ変化していく気がして わくわくします。

そして学校や先生に任せるのでなく、家庭での親の関わりや 保護者が声を届けていく、
学校だけでなく 学校以外の場で何ができるか考えるというのも大切かなと個人的には思っています。

いくつかメモ書き。
・対話の場があっても 対話になれていない人は 意見として表現するのがまず難しい → トーキングサークルでは意見しにくかったり、喋りたくない時はパスしてOK。
慣れていない人もこういう場に最初は聴き手側として何度も参加していくうちに 少しずつ自分も言葉と紡いでいくことができるのではないか?と個人的には思う。

・こどもに自分の意見があまりない←自分の意見を発するようになるためにはどうしたらいいか
↑私が思うのは、まず大人が 積極的に対話する→家庭でも何かについて子と話してみたり 自然に日常から対話をしていくと変化していくのでは?

・農園代表 室田さんがおっしゃっていた印象的な話、自由について。
なんの縛りもない自由 と 責任も伴う自由の違いの話。

・ふと思った。
テーマ“理想の学び場”にも通ずるしこのフリースクールという場もそうだけれど、 そもそもフリースクールの定義って?

・今回参加されていた親達、ここへ集まってくる大人は割と 価値観が近く 今回の対話で出た気持ちの方向性が割と近いものであったが、
それは今回参加したメンバーの理想であって、
“理想の学び場”って 社会全体でみるとまたいろんな意見があるんだろうな~ 日頃から 最近私自身が感じているのは 自分と違う価値観の人の想いを聴いてみたい だけど、
これに関しても 似ている人達以外の 意見も聴いてみたいなぁ と個人的に思う。