以前ぴたらファームでスタッフをしていたＳくんとＭちゃんが香川県の方に旅立つ事になった。その報告に今日彼らは自然農園ビヨンドを訪れてくれた。
旅立つ友が夕食用の野菜を収穫中
香川県の棚田の管理をする人を行政が募集しており、それに参加するようだ。
Ｓ君もＭちゃんも共に今回の香川行きには運命のような流れを感じているようだ。
Ｓ「飛行機に乗り遅れたから寄ったところで、急にこの話が出てきたんですよ！その前に寄った時にはそんな話はなかったのに、、、飛行機に乗り遅れたのにはそんな意味があったのかなぁなんて思いましたね。」
Ｍ「しかも、そのちょっと前から私は棚田、棚田、、と連発して言っていたんですよね、、、」
Ｓ「やっぱり引き寄せたんじゃないかなぁ」
Ｓ君と初めて会ったのは、一年半くらい前？に行われた、ぴたらファームの親睦会。
そこでの自己紹介の時、自分は自分に引き起こった出来事や、意識の変容などについてお話させて頂いた。かなり怪しいと思われてもおかしくない内容だったのだが、Ｓ君は非常に感銘を受けてくれ、その後に色々と応援してくれるようになった。
ぴたらファームに来るWWOOFerの方や研修生などには『是非、自然農園ビヨンドにも行った方がいい』と薦めたりしてくれ、実際にぴたら経由でうちに研修生が来たこともあった。
その研修生（Ｉ君）は会社を退職したばかりで人生の方向性について考えているタイミングだったのを知ったＳ君は、「人生について考えているんなら自然農園ビヨンドに行け！」とビヨンドを強烈に推してくれていたらしい、、、
来た研修生も「農家というより、哲学者だよと聞かされ、ハッキリ言って大丈夫かな？という不安はありました」などと言いつつも最終的にはかなり気に入ってくれ、生き方が変わってしまったようだ。
「僕も何だか、もうちょっと自由にやりたくなってしまいました！」
そう言ったＩ君はすぐに新たな就職先を探すはずだったのが、結局その後一年ほどいろいろな経験を得るために沢山の場所を転々とし、就職が決まったのはつい最近のこと、、、。
そして、そのＩ君に自然農園ビヨンドに行くように薦めたＳ君自身も自分に会うことで考え方が変わったと伝えてくれた。
昨年の九月に行われた北杜市農家交流会で話した時にこう言ってくれたのは嬉しかった＾＾
「僕も室田さんに会ってから、楽しく生きていきたいと思うようになりまして、、。」
実際に彼はその言葉通り、その後にぴたらファームから離れ、自分探しの旅に出かけたのだった、、、
そしてついにその行き先が少し見えてきたという事のようだ。
何よりも喜ばしいのは、Ｓ君の心の変化だ。
一緒にいるＭちゃんも顔が輝いている、、。
『これこれ！これを伝えたいんだよ！心が変われば顔つきも何も変わっちゃうんだよ！引き起こされる出来事さえもね！』
Ｓ君は言った。
「正直、最初会った時はマジかよ？という感じでしたね、、。でも、本当に多くの影響を与えてもらいました＾＾」
Ｓ君は自分に会い、生き方を楽しむ方向に舵を切り、そしてその後に引き起こされた出来事を思うと自分が言っていた意味がしっくりと来るようになったのだろう。
こういうのは何べん言ってもわからないが、一度でも経験すればわかるものなのだ。
そして、人への影響というのは伝播する。
つながりがあるぴたらファームにはよく出入りし、そこのスタッフなどには事あるごとに『楽しく行こう！』という事を話しているのだが、終にはぴたらファームまで大きく舵を切ることになったようだ＾＾
代表のＴちゃんはこう伝えてくれた。
「室田さん、今年は楽しく行きます！今までのはリセットして、新たにやります！」
うわぁ、面白いな～。段々皆が楽しいことを当たり前のようにやるようになれたらいいな＾＾
Ｓ君の話では、ぴたらファームは耕作規模も1/5に縮小するとの事、、、
なかなか大胆に舵を切ったものだな、、。
Ｔちゃんはスタッフを抱えており、どうしても経済的なことに目が行くようだ。
これは当然のように思われると思うが、でも、本当にそうかな？
Ｔちゃんはお金のために、ぴたらファームを始めたのかな？
もし違い、その目的が違うところにあったのなら、経済よりも何よりもそこを目指すべきだと思うんだ。
経済的にまるっきり回っていない自分が言うのは全然説得力がないかもしれないけど^^;
でも、計算では得られない答えというものは存在する。
経済的に無理だから止めよう、、、と思えることでも、実は無理ではないという展開はあり得ると思っている。
自分はまさにそれを目指している。
普通に考えれば無理でも、実際にやってみると！
思わぬところから助けはやってくる。
自然農園ビヨンドの理想は『ビヨンド（壁を超えて）』だ。
他人も自分もない、皆が自由に訪れ、自由に野菜を育て、自由に収獲、自由に滞在♪
そこではお金や時間などは気にする必要がない、、、、そんな空間を創りたいんだ。
しかしながら、これをやるには地代やら種子代、消耗品などのコストはかかる、、、
どう考えても経済的には破綻するように思える。
しかし、敢えてあまり考えずにやれることをやっていけばいいかなと思っている。
いきなり全て無料は現時点では出来ないのだが、抜群のタイミングで成し得るかもな。
明日も大勢の人が自然農園ビヨンドに力を貸しにやってきてくれる。
皆で大雪で壊れた『竹の柵の補修』をする予定なのだ。
お金で考えていたら、このような人達は集まっていなかったのではないかな？
彼らは喜んで来てくれるのだ。お金なんかが目的ではなくね＾＾
そういう人達が当たり前のように自然農園ビヨンドに集まり、溢れるようになったとしたら、、、
自然農園ビヨンドは理想の状態になれるんじゃないかな？
自分はその可能性をいつも強く感じている。
そして、それを示すことが出来れば多くの人に勇気や安心を与えられると思っている。
西日本に行くことになったＳ君ともまた地域間で色々な繋がりを持って行きたいな～。
Ｓ君、Ｍちゃん、楽しい西日本生活になりますように＾＾
