ビヨンドには沢山のボランティアが泊まり込みで参加してくれていますが、共同作業や共同生活を通して様々な刺激や学びが得られていると思います。
今回はその一例として昨年末に二日だけボランティアに来て、その後直ぐにビヨンドに引っ越しを決意したボランティアスタッフのM太郎君を紹介します。
カメラを向けると満面の笑みでポーズを取ってくれます♪
伝えたい事
- 役割は人それぞれ
- 相手を自分の鏡として見ることで互いに学び合える
- 辛い経験を乗り越えたからこそ改善策を模索できる
役割は人それぞれ M太郎の特徴
代表やスタッフそしてボランティアの皆はそれぞれ個性があり、得意分野や不得意分野がそれぞれ異なります。
こんな時、「他の人に出来て自分にはできない、、、」と悲観的に感じる人もいるようですが、実は得意分野不得意分野が異なるなんて言うのは物凄く有難いことですよね。皆が補い合うことで不得意分野は抑えることができますし、得意分野はそれぞれ発揮してもらう事で自分一人では考えもつかないようなことができたりします。
M太郎君は鶏が好きで、鶏の世話を一生懸命やってくれました。鶏の事を考え、朝になるとすぐに小屋の扉を開けて外に行かせてあげたり、餌やりも率先してやってくれました。
こういう献身的な人がいなかったら自分は鶏を飼うことができなかったでしょう。
また、彼は周りを明るくさせようと働きかけてくれます。これも素晴らしい特性ですね。
「ほら、ちゃんとポーズしろよ!」と周りにも声がけします。
そんな掛け声に応えて照れながらもポーズしてくれたりします。控えめな人などはあまり人からつっこまれたりする事も少ないかもしれませんが、関わってもらえることに嬉しそうだったりもします。M太郎君の明るさが周りにも伝播するのです。
自分の引っ越しを手伝ってくれた時の図。
あと、本人は狙ってやっていないのですが、かなりコミカルです。
斧の柄が壊れたとき、その辺の枝で直せるよと伝えたら、自分なりに直してみてくれました。「なんて独特な柄なんだ!!」面白いのですが、はっきり言うと持ちにくいです、、、
「愛しているよ~♡」が彼の口癖で、味噌の麹作りでも野菜を育てるのにも愛を込めようとします。
ご飯を食べるときも感謝のお祈りとかをするのですが、作り手としては冷める前に食べて欲しかったりするので、彼には悪いですが周りはすぐに食べ始めます^^
面白かったのは、犬を連れたお客さんが来た際、その犬に「愛しているよ~。あぁ、可愛い可愛い♪」みたいなことを言いながら犬に近づいたら、犬がものすごい勢いで吠え出し、なんと手をかまれてしまった時ですね。
愛を込めることの大切さを周りに伝えようと熱心なM太郎君、犬には伝わらなかったのでしょうか、、、、
若い女の子が来るとテンションがアップし、熱心にドライフルーツやスイーツを作り出します。深夜まで作りまくるあの熱心さは素晴らしいですね!
「ここにイチゴを植えて食べれたら女子が喜ぶ!」
女子を喜ばせることに情熱を注ぐM太郎氏。これには自分も共感しますね。
情熱的な物言いと実際の行動の熱量に差があると感じることも多かったのですが、はまると本当に情熱的に動きます。
高校時代、長距離走で一位だったこともあるようで、やる時はやる!ということなのでしょう。木を斧で切り倒す際、その情熱的姿勢を見ることができました。
斧で木を切り倒す
木こりもなりたい職業の一つだったらしく、斧で木を切り倒したいと言ってきました。
斧で切り始めました。
すぐに諦めるかなと思っていたら、凄い熱心に斧を振り続けました。
それを見て自分も手を貸すことにしました。
途中で切るのを代わってあげたり、切りやすいように隣の木を切ってどかしてあげたり。
やはり、情熱は周りを動かしますね。
精神探求もまさに同じなのですが、やはり本人が本気で取り組むまでは自分はあまり手を貸さないです。
なんと本当に切り倒しました!
相手を自分の鏡として見ることで互いに学び合える
一日中一緒にいるため、メンバー間でちょっと不満を持つこともあるようです。当事者に直接不満を言うのがはばかれるようで、自分に相談が来たりします。でもこれ、聞いていて本当に面白いんですよね。AさんがBさんに対して不満に思う行動が、Aさん自身が他の人にしている行動と殆ど同じだったりするのです。
自分の中で気に食わない性格や癖は、他の人にされるとイラついたりしがちなんですよね。
相手に不満を持つことで、自分もそういうところがあると気づくことができたとしたら、不満を持つようなことをしてくれた相手は物凄く有難いことをしてくれたことになりますね^^
あと、互いに不満を持つようなことが起きる時、もう一つ物凄く素晴らしいことがあります。
それはただ不満に思うのではなく、お互いに本音で語り合うことで相手をより深く知るきっかけとなったり、話し合えば解決できるということを経験することができることです。
あるメンバーがM太郎君に不満を持ち、それを言葉に出してM太郎君に告げました。エヴァンゲリオンの上映初日でM太郎君が幸せいっぱいで出かけて行った時のことで、ちょっと幸せに水を差してしまいそうなタイミングだったのですが、映画から帰ってきたM太郎君、素直に相手に謝りました。その謝り方は見ていて本当に気持ちの良いものでした。実際、自分はあれを見て彼の事をより好きになりました。
失敗しても挽回するどころか、より良いところに行くことができるという好例ですね♪
辛い経験を乗り越えたからこそ改善策を模索できる
M太郎君は自分には弱いところがあることをキチンと自覚していて、それを改善しようと努力しています。
そのような心構えは本当に大切なことだと思いますが、彼がそのような心構えを持つことができるようになったのは、過去に辛いことを経験していたからのようです。
ということで、辛い経験は実はありがたいことだったりするのですが、渋い事にM太郎君も過去の凄い辛い経験を「今考えればラッキーだった♪」と言っています。ここに気づけているのは本当に大きいですね。
自分の望まない環境や出来事に不満を持つ人が多い中、その有難さに気付けるのは本当に大きいのです!これはいかに強調しても強調しきれないですね。それほど大きいと自分は思っています。
ということで、そんなM太郎君の成長を自分は楽しみにしています。
ただ、一つアドバイスをするとすれば、『もっと自分の感覚を大切にした方が良い』ですね。
彼はまだ知識的な情報を拠り所とするところがあるため、頭ではわかっていても実際に自分が理想の状態でいることはまだ難しいようです。
周りがなんと言おうとも自分の感覚に耳を傾けられるようになると良いなと思います。
そしてそれがどこから来るのかを注視し、それがいかに完璧かに気付いてもらえるといいですね。
それができるようになれば、知識不足、能力不足などということに不安を抱くことがなくなるのです♪