援農者と竹柵作り

大雪で壊れていた柵を手伝いに来てくれた仲間たちとともに修理した。
基本的に雪など積もりにくい形状で、ただ降り積もるだけなら壊れなかったと思うのだが、割りと壊れた部分が多かった。
柵には多くのツル性の植物が絡みついており、それに雪が乗ることで下に押し下げられたような格好になっていた。

でも逆に、下にずれ落ちることでバキッと本体から折れることなどが回避されたような気もする。
柵は数百メートルに及ぶので、直すのはちょっと時間がかかるのだが、強力な助っ人が登場したことで助かった^^

朝方小雨がぱらついたりする中、四人が集合してくれた。
早速、皆で竹林に入り、竹を切りだす。
切った竹の枝打ち。これは慣れていないと上手くいかないのだが、慣れると歩きながらすべての枝がリズミカルに取れるようになる♪

細い部分は柵の支柱に。太い部分は割って柵の横部分に。

『写真が多いのでスライドショーにしました』

このような長い竹割りは慣れるまではちょっと難しい。
特に竹の最後の部分の方になると、先に割った部分が垂れ下がることで角度が上向きとなり、壁にぶち当てることが難しくなる。
何とか壁に当てようとしながら空振りし、なかなか割れないことも、、
しかし、最後の方になると自然にパカパカ割れるようになっていた。

まず、音が違う!慣れるまではガスガス言っていた音がパンパン!に変わった。
竹の枝打ちもそうだ。最初はグニュグニュした音だったのが、カンカン!に変わり、もうちょっとうまく取れるようになっていった。

更に二人が合流。
材が段々と積み上がってきたので、壊れた柵を外し始めよう!
よし、外れた。

Tさん、名誉?の負傷、、、
素手で竹割りをしていたらしい。そして手を切った、、、
彼の傷が、他の多くの傷を回避させてくれることになるだろう。
Tさんは中学1年生のT君という教え子を連れてきていたのだが、T君も「手袋必須ですね、、」としみじみと言っていた。
教え子に伝えるため、わざと怪我を、、、素晴らしい!(違うか、、)
Tさん自身にも大きな教訓になったようだ。
「トライアルに寄って革手袋買って帰ります!」

Tさんとは食育関係のイベントを5/25に一緒にやることになった。
畑を案内し、自分のイベントイメージを伝えた。

「その時に採れるものを取り、ここで調理して皆で食べます。薪はそこらから枝などを拾ってきます。採れるものがない場合もあります。無ければ種を撒いたりね、、、」

普通の畑とうちの自然農園は違うのだ。
何月に何が採れるとか、計算とかコントロールとかはあまりしていないので、数カ月先に何が採れるとかは約束できないのだ。
そして、それこそが面白いと思っている。

「採れるものがない場合は、それを見るのも面白いですよね。逆に言えば、年中トマトやきゅうりが店で売っているのって凄いことなんですね!と気づけるんじゃないですか?まさに食育!アハハ」

その場を見ながらやることを決めるというビヨンドの自由なスタンスに、Tさんは「今から広告を出すのですが、表題やおすすめポイントとかを書きたいのですが、なんて書いたら、、、」とちょっと考えにくそうにしていたが、実際に場所を見て、私の説明を聞くことで何とか考えついたようだった。

一休みして皆でイベントスペースに移動し、お弁当タイム♪

ハンモックに揺られたり、ブランコに乗ったりしているうちに童心に帰ったのか?他の木に倒れかかった木に登りたいと言い始める参加者(Mちゃん)、、。

一人が恐る恐る登ると、高所恐怖症のGちゃんまで登りだし、ついには皆登り始めた。

人生もこんなもんだろう。
誰かがやることで流れができ、流れができることで最初は考えていなかった人まで流れに乗り出す、、、

自分も面白い流れ、大きな流れを創って行きたいな~

昼食後、作業再開。
と思ったら、ふきのとうの大群発見!人参畑の区画なんだけどね、、
収穫して皆でおみやげに。「ちょっとちょっと、そこ、人参の葉っぱ踏んでいますけど?」

「さてと、終に編みますか!今まで切った材が、終にここで柵となります!」

柱と柱の間に割った竹を編み、実際に柵を作ってもらうことで、今までの工程の意味などを分かってもらえたようだ
一工程しかやっていなかったら気づけなかっただろう、、

「ほらね、割った竹の節を取っておかないと面倒なこともあるでしょう?自分で結んでみるとわかるでしょう?」
「横用の竹を切るとき、節から10cmくらい残して切ってって意味がわかったでしょう?竹割り器で割るとき凄く楽になるんですよね」
「先に斜めにのこぎりで切らなかったのは、ナタを使ったほうが斜め切りは楽だからなんですよね」

編みながら、「あれ?いつの間にか順番が逆になってる!」「はい、やり直しです(^_^;)」なんていうことも何度かあったな^^

やりながら、皆さんドンドン出来るようになっていく!
最初はかなりぎこちなかったんだよな、、、ついにはこんなにバシバシ動けるようになって、、、
見ていて嬉しくなっちゃうね~

子育てとまるで同じだな。
最初の動きを見るだけだと、「教えるよりも自分でやったほうが早いじゃん!」と思ってしまうだろう。
そして実際、多くの親は子供には教えることよりも自分でやってしまうことを選択する、、、
辛抱強く教えてあげたとしたら、実は割とすぐに覚えて子供も自分でできるようになるんだけどね^^

来てくれた援農ボランティアさんもそうだった。
自分は教えるのがメインで、実際の作業は少なかった。教えることに時間を割くことで、一番作業が早い自分が進めた作業はかなり少なくなったのだが、結局は自分一人でやるよりもずっと多くの作業が進んだのだ!
そして、色々なことを学びながら、皆が喜びながら作業をしている!

こういう流れこそが自分としては非常に意味があることだと思っている。
市の農政担当の人にこう言われたことがある。

「国の農家支援の政策としては、農家さん自身が汗水たらしてゴリゴリ働くことで野菜を売って収入を得て貰わないとダメなんです。室田さんのようなやり方は、イベントプランナー的なものなので支援対象とはしにくいのです、、、」

国からすると、イベントプランナーというのは支援に値しないということなのかもしれないが、自分としては非常に意味があると思うんだよな~。自分もやっている人も共に楽しめているし。

これから段々と認識されていくんじゃないかな。新しい農の形(もはや『農業』とは呼べないけど)。

そして、楽しく作業しているうちにもう18時!皆様の御蔭でこんなに柵作りが進みました!
本当にありがとうございました!是非、また来てね~

~参加者さんからのメッセージ~

■Gちゃん
やっさんのとこでは、今までやったことのないおもしろいことがたくさんできます。私がうれしいのは、みんながめっちゃ、心の底から楽しそーにやってる姿がみれること。やっさんも、ほんと邪心なく、無邪気に素でやっていること。教え方もやさしいし、ほんと楽しそーだし。あ、なんでしたっけ、あのしばりかた。エックス、エックス。。。ふふふ また、いきますねええ。。。ふふふ

■H君
自分の祖母も、広くて荒れた土地を持っていました。実際は、50年も前に亡くなった祖父の土地です。
半年ほど前かな?もう手放す手続きをしてしまいましたし、実際、やっさんのようにやれる人がいませんでした。僕もその一人。
僕がこの魅力を知っていたら、ちょっと選択が変わっていたのかもしれません。
やっさんのような方が、伸び伸びと、生き生きと、楽しく活動してくださることが、今の世の中には必要だと感じています。
僕も僕の立場から、やれることをやっていきます(^^)これからも、お手伝いさせていただきます♪

■Mちゃん
楽しすぎました(((o(*゚▽゚*)o)))
自然な形の農園ってあまり見た事がないので、とってもびっくりしました。野菜が、いきいきと喜んでいる気がしました。
また、早くお手伝いに行きたいです! (((o(*゚▽゚*)o)))

■Tちゃん
竹を結ぶ麻紐、竹の小枝ひとつとっても、すべてが自然の循環の輪の中にあるのだなあと感じました。やっさんの農園でやることすべてが、単なる「作業」じゃなく、いろんな発見があっておもしろいです。よろこびがあります!また、山に限らず、毎日の生活の中でも、自分が気をつけてみればよろこびってたくさん転がっているんだよなあとしみじみと思ったり。また、遊びにいきまーす!

P.S.
今の時期、実はかなり忙しく、やりたいことが目白押しです。
他にも援農に駆けつけることが可能だという方はバシバシ来てください!
まずはお問い合わせを^^

援農者用のスケジュール表も作成いたしました。援農希望となっている日にちで都合が良い日がありましたらお気軽にご参加ください。