「バツが◯になった」 20代 女性 M.A.さん

物事の捉え方一つで、『最悪』は『最高』に変わり得ます。自分はいつもその事を伝えているのですが、なかなか理解してもらうのは難しいかもしれません。

でも、実は体感してしまえば理解できたりします。その体感の仕方を教えるのが個別指南であり、「信じられない、出来るわけない!」と思っていた人が、「あぁ、本当にそうだったんだ!」と変わっていくのを見るのは本当に嬉しいですね♫

そんな経験をしてくれたM.A.さんの体験談を紹介します。

目次

「バツが◯になった」

室田さんとは数年前に出会っていましたが、一対一でじっくりと心に向き合って話したことはまだありませんでした。

ひょんなことから再会、久しぶりの会話のなかでポロッと前の職場の話になりました。
私としてはあまり人に話したくない、自分の中でもあまり思い出したくない嫌な思い出でした。
それは、新卒で入った会社をストレスで辞めたこと。私は新卒で入った会社を1年しないうちに辞めたのです。理由は、上司との人間関係がうまくいかなかったから。当時のことを思い出すだけで涙がぽろぽろこぼれてしまうくらいトラウマみたいな出来事でした

室田さんに声をかけられて、改めて時間を作って一対一で話をすることになりました。
当日「なんでもいいから話してみてね」と言われたのですが、言葉に詰まってしまい、話すより先に涙がぽろぽろ。
泣きながら少しずつ話してみました。でもこの時点では、つらい思い出でしかなかったから、当時の気持ちを思い出して、「かわいそうだったな私、、よく辞めたな、逃げてよかったな」ということが頭の中に浮かんでいた。私が辞めたのは、悪い上司が私にパワハラをしたせいだ、という、被害者的な考え方でした

上司は私に好意をもっていて、お付き合いしないか?と言ってきたり、当時の私にとっては「???この人は何を考えてるの?なんか怖いな…」という印象でした。仕事が忙しかったのもあるけれど、一番つらかったのは、会議という名目で呼び出されて、仕事のことではなく、私の性格についてずっとずっと責められていたこと。なんのために仕事をしているのか、なんのためにここにいるのか、なんのために生きているのか、そんなことまで考えていたりして。当時は本当につらかったです。

室田さんにこういう職場の話をしていると、だんだん私の性格の話になっていきました。

私には実は、ずっと気になっていた自分の性格があります
人の目を気にして、取り繕ったり、優しいふりをしたりするところ。自分のレベルを人に求めたり、できない人を蔑んだり。よく思われようとして、心から動くのではなく、評価を気にして動くところ。そしてこれは「他人がかなり指摘しにくいことでもある」ということも自覚していました。

そして、自覚していたのに、それを見て見ぬふりをしてきたこと。

話は、ここに行き着きました。
すごく話しにくいことだったけど、室田さんは聞いてくれました。そして上司の話に戻ると…

上司が会議として私にじっくり向き合おうとしていたのは、いじめたいとかそういう気持ちではなくて、このすごく言いづらいことを、自分が犠牲になって、嫌われたりするかもしれないのに、私に言ってくれていたんだ!ということに気づいたのです。
これって、かなりすごいことだと思います。言わなくても普通に一緒に仕事が出来るし、自分も傷つく必要はないのに、あえてやってくれていたのです。
上司は、私がやめるとき「自分は一生懸命向き合ってしまうところがある。あなたのトレードマークの笑顔が早く戻ってくることを願っています」という言葉を最後にくれました。この一生懸命向き合ってしまう、の意味が、ようやく分かった瞬間でした。

すると、ずっと嫌だった上司の存在は、感謝したい存在に見えてきました。
むしろ私は謝りたくなってきました。

辞めるとき、私は自分が被害者で、上司を悪者にするための材料をたくさん集めて辞めやすくしていたんだと思いました。
私が上司にされたことを、被害者的な視点で人に伝えたり。上司が自分に好意を持っていたことさえも「この人は恋愛も持ち込んでいて、私を混乱させようとしてる」とか周りは思いやすいかと思って、わざわざ人に話したのかもしれません。今思うと、好きになってくれたことは嬉しいはずなのに。
こういうことで同情してくれる人を集めて、仕事を辞めやすくしていたんだな、と。
周りの人は、私が辞めたあともその上司に対して、嫌悪感を抱いたりしていたことをあとから聞いて知りました。
そういう意味でも、上司には申し訳ないことをしてしまいました。

今までは、職場のあった県を通ったり、耳にするだけで、あの会議の映像が浮かんだり、ものすごく嫌な気持ちになっていました。でも上司への見方が変わると、嫌な気持ちが薄れてきた。上司に会って話をしたら、普通に話せるかもしれない、最後は握手までできそう、そんなイメージさえ湧いてきました

そして、同期で今も仕事を続けている子に連絡をとり、上司の電話番号を聞きました(私は退職後削除していたから)。次の日の夜、少し緊張したけど、その番号にかけてみました

出ませんでした。
『出ないか、やっぱりまた日を改めるか…。
…いや、でも、もう一度だけかけてみよう。』

そしてかけると、つながりました。

「…S(旧姓)です。分かりますか?」
緊張して声が震えてしまいました。
少しの間が空いて、「え!?あ!Sさん!?うわー久しぶり!!!いま忙しいから一時間後にかけ直すよ!」
4年間のブランクがあったなんて思えないくらい普通の会話でした。まだ話を打ち明けてないのに、すごく安心して、1時間後の電話を待ちました。

そして電話が来て、思ったことを話しました。
当時は被害者的な考えだったこと。
でも上司がしてくれたことは感謝すべきだったと気づいたこと。
ごめんなさい。
ありがとうございました。

すると上司は「自分も悪かった。ごめんね。」
そして「Sさんは、生真面目すぎるからさ、肩の力抜いていきなよ」そんなことを伝えてくれました。
これは職場時代もよく上司が言ってくれていたのを思い出しました。上司は、ただ、肩の力抜いていいということを伝えたかったのかもしれない、そのために、直せばもっと楽になるような、私の気になる性格を自分が犠牲になって少しずつ伝えようとしてくれていたんだ。

2ヶ月前、室田さんに話をするまでは、このことは完全に私の人生を狂わせた出来事でした。思い出したくもないくらい。
でも、考え方が変わると、すごく学びの多い出来事だったんだと思えるようになりました

室田さんと話してからの私は、自分が気になっていた性格をすごく意識するようになりました。
周りの目や評価を気にしないで、「本当の自分を表現する」。
これをいつも考えるようになり、全てとはいかないけれどなんとなく意識して行動してみています。
そうすると、楽になったり、心から笑えるようになったり、嬉しくなったりすることが増えました。
最近「嬉しい」という言葉を無意識にたくさん使っています。本当に、小さいことでも嬉しくなるからです。

絶対変えられないと思っていたこの過去の出来事が、考え方次第でこんなふうに思えるなんて自分でも驚きです。
話を聞いてくれて、自分で考えるヒントをくれた室田さんには、本当に感謝しています。

以上、バツが丸になった私の体験談でした。
これがもし誰かの力になったら、私はすごく嬉しいです。

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