パーマカルチャー Hügelkultur作り  ~ブランドに目を奪われないように~

パーマカルチャー ~ブランドに目を奪われないように~

萌ちゃんがかがむ動作を減らして作業の姿勢を楽にするためにレイズドベッドを作りたいと言ってきました。

自分もビヨンドを開拓した際にHügelkulturと呼ばれるレイズドベッドを作ったことがあり、そのことを伝えると、ぜひ作りたいと言ってくれました。

この時、「パーマカルチャーかっこいいから真似してみたい!」というような気持ちでただ形式的に作らないほうがいいよとは伝えています。

自分で考えたり、自分で感じることができなくなるからです。

これは農作業に限らず、どの分野でもよく見られる光景です。

目的を達成するための手段であったはずの教科書をなぞることが、知らないうちに目的っぽくなったりするのです。

作業を楽にするのが目的だとすると、レイズドベッドを作ることは実はマストではないかもしれません。

自分であれば、作業を楽にしたいなと感じたら、そもそも、作業はなぜやるのだろう?という哲学者思考になります。
「よく考えたら鹿も猿も農作業なんかしていないのに食べて行けているな、、」

「そういえば柿の木とかくりの木とか、何もしていないのに毎年実をつけてくれるな。それでいいかな、アハハ」

みたいな感じになり、レイズドベッドは作らなかったりするのです。

そんな自分がなぜ以前Hügelkulturを作ったかというと、開拓時に沢山の木を切り倒し、それをどかす必要があったからです。チェーンソーも持っていなかった自分は玉切りにして畑の外に運び出すということができなかったのです。

参照 開拓時の様子

だから穴を掘って埋めたのです。

また、自分はまったいらでのっぺりとしたフィールドは好みではなかったので、多少こんもりと山のようにしたのです。なにも特別なことをしたわけでもないのです。なんとなくの感覚でやったようなこの行為も、『Hügelkultur』とか『パーマカルチャー』というキーワードがあると魅力を感じる人は多いのでしょうね。

でも、パーマカルチャーももともとは昔の日本の農的暮らしを見本にしていると聞いたことがあります。

ブランドの魅力が強いと、商品よりもブランドイメージに目が行きがち。萌ちゃんにはそういう色眼鏡を通して物事を見るのではなく、もっとシンプルに目の前の現象を捉え、それに対する自分の感覚を大事にしてほしいと思っています。

Hügelkultur作り


草を刈り、穴を彫ります。


二年前に木と土の家(cordwood house)を建てるためにこのセクションを開拓しました。その際に出た木を積んであったので、それを穴の中に突っ込みます。


とりあえず完成!実は載せる土の量がまだ足りていないので、おいおい追加予定。

地面に転がっていた木をどけることができ、すっきりしました~。


8年前に私が作成したHügelkulturにはアーモンドの木を植えてみました。

自分の感覚を大事に

スタッフのもえちゃんは農作業をするにあたり、色々と調べたりしてくれています。
そして自由に色々と試してもらっています。

ただ考えるだけではなく、自ら実践し、そのフィードバックから色々と感じ、学んでいくプロセスが重要だと思うからです。

特に最初のうちは自分の感覚に意識するよりも知識を得ようという気持ちが強いでしょうね。自分も昔はよく色々と知識を得ようと頑張っていました。色々と試していくうちに、あまり考えないでも自分の感覚で動くようになれるでしょう。