火起こし
昨年自然農園ビヨンドに研修生として来てくれていたイッシーから連絡があった。
『火起こしをしたいので、一緒にやってください』
こんな感じで気軽に声を掛けてくれる。引越し時にも『冷蔵庫を運ぶのを手伝ってください』と連絡があった。
「あぁ、いいよ。じゃあやるか!」
こんな感じで火起こしがスタート。
イッシーはマイギリ式の道具を持参していた。
自分は竹で火起こしをトライしてみた。
マイギリ式での火起こしは、数回のトライで火が起きた!
おぉ~!何だか感慨深いな!
弓ギリ式も試したいな!
その場で弓を作り、試してみたものの、全然上手く行かない、、、
弓の紐が上手く火切り棒に吸い付かず、滑って空回りしたのだ。
うーむ、、、火切り棒がのっぺりしすぎるのかな、、
表面がツルツルだからな、、
それじゃぁ、もみギリやるか!
同じ素材で既にマイギリ式では火が起きたのだから、原理的には出来るのがわかったからな。
てな感じでトライしてみたのだが、全然マイギリ式のように掘り進めない、、、
何度も何度もトライしたのだが、結局、軽く煙が出ただけで終了、、、、
これはかなり練習が必要なのかな。思ったより難しかったという印象。
そして、竹でも火起こしをトライしてみた。
おりゃ~!
かなりの気合でこすると、かなりの煙が出てきた。
が、、、ちょっと適当に道具を作ったためか火種を作ることが出来なかった、、、
この後、もみギリや竹での火起こしを何度かトライしたが、結局どちらも火を起こすことは出来ずに力尽きた、、、
う~む、、、こうなるともう一度マイギリ式で火を起こしたくなってきたな!
先ほどマイギリ式で火を起こしたのはイッシー、自分も体験したくなったのだ。
さすがマイギリ式、、、擦れて削れる木の量が断然違う!
いきなり掘り進み、あっという間に黒いカスが溜まっていく、、
そして形状的にほとんど疲れることもない、、
あっという間に火種が出来た。
それをオガクズにくるんで炎にするのだが、だんだんとオガクズから煙が出てくると嬉しくなり、笑いがこみ上げてきた!
それまで散々色々な方法で火起こしにトライし、力尽きた果てに煙が、、、
遂に自分の力で火が起こせる!!
このような想いがこみ上げ、嬉しくなってしまったのだ。
煙が出てくると笑ってしまい、なかなか炎が出てこない、、、
おいおい、これで消えちゃったらアホすぎるだろう!
などと思いながらも、思わず笑いがこみ上げてしまう、、、(こんな事をしているうちに、本当に火種が消えてしまいそうになったほど!)
こんな体験は本当に面白いな!
子供の時に、授業中に隣で友達が笑っていると自分も笑いがこらえられなくなり、それを見た友達も笑いがこらえられない、、、
こんな思い出は沢山あるが、自分はそんな事を火起こしをしながら思い出していた。
そして何とか炎ででた!
おぉ~!
二人で喜んだ!火を起こしただけで(^_^;)
自分のポケットにはライターが入ってた。
それを使えば簡単に火など起こせたのだ。
実際、普段はそれで火を起こしている。
しかし今日は、笑いがこらえられない程にこみ上げてきたのだ!ライターを使わずに火を起こすことが出来たおかげで!
飯盛山登山
火起こしを共に楽しんだイッシーは、次に、飯盛山登山に私を誘った。
子供を連れてハイキングのように登山するための下見らしい。
キープ自然学校の同期のスタッフとともに三人で登りませんか?という話だった。
『あぁ、いいよ。』
いつものように、こんな感じで誘いに乗らせてもらった。
幼児とともに登るようなプランらしく、実際に一緒に登ったところ、大人の自分にとっては登るのはかなり簡単だった。
でも、これが三歳の真悟を連れてだったらどうかな~。自分ならいいけど、お母さんと幼児の二人だったらどうかな~。
参考になるかなと思い、自分が感じたことを彼らに告げた。
うちの真悟だったらすぐに「お腹すいた~。喉乾いた~。疲れた~」とか言い出すよ。
とくに興味がなくなったり、暑かったり眩しかったりするとね。
このへんで腰掛けたり、寝っ転がって歩かなくなったりするよ。逆に気が乗ったり、友達とはしゃいでいたりすると、いきなり走って行っちゃったりするよ。
しかも、その方向は進行方向のこともあれば、逆方向の場合もあるよ。
そんな時、お母さんは結構大変だったりするね。
後は、気軽なトーキング♪
若い彼らと共に色々なことを話した。
自分が彼らくらいの年の時のことや、大学時代の時の話、、
そして彼らのスタッフ一年目の初々しい生活などについて話を聞かせてもらい、それに対して皆で楽しく話した。
参考になるかどうかはわからないが、自分が感じたことも話させてもらった。
仕事中に恋の話とか、面白い話で盛り上がるのは不まじめな感じがするって?
それはまさに逆だな、、、恋をしていれば、相手を喜ばすことばかり考えるだろう?それはかなり重要な示唆を含んでいるんだよ。
山を登るとして、下見という『仕事』として登るとしたらつまらないだろう?
大好きな彼氏と登っていると想像してみな?実はまるっきり違うものになるんだ。
この葉っぱ。これが綺麗だなぁと思ったとする。そうしたら、それを彼に見せたくなるんじゃない?
もし、彼がこの場にいなかったとしたら、今度来た時には彼に見せて上げよう!とか思うんじゃない?この葉っぱ、今は黄色だね。
これから赤くなって行きそうだ。
彼を連れてきた時に、赤かったとしたら、自分だったら「この前来た時は黄色だったんだよ!」と伝えたくなるな。
だから、今日はこの黄色い葉っぱを持ち帰り、押し花みたいにしておくな。次に彼氏と来た時に赤い葉っぱを持ち帰り、赤の葉っぱを彼氏とともに黄色の葉っぱの横に押したいから♪
面白い話で盛り上がるなんていうのもまさに同じだな。
観光業だろう?来てくれたお客さんに楽しんでもらうのがいいんじゃないのか?
面白い話でお客さんに楽しんでもらえたら、素晴らしいじゃないか。そんなのは日頃の会話から自然に出てくるようでなければダメだろう?
いや~、それにしても色々と話しをしたりするのは面白いな~。
光栄なことに、彼らもそう思ってくれたようで、早速、再度のお誘いも^^
イッシー、ひるちゃん、お二人のスタッフとしてのご活躍をお祈りしております。