シェーナウ上映+シェア会(線を引かないで)

食を守るママの会 in 山梨主催の映画の上映会+シェア会に参加してきた。

上映された映画『シェーナウの想い』はドイツの映画で、原子力発電に反対した市民が電力網を大手電気会社から買い取り、ついには市民団体が電力会社に代わり、電気を供給するようになったという内容のもの。

映画自体も興味深いのだが、自分が参加したいと思ったのはやはり、そこではなく、シェア会の部分。

自分がビヨンドの活動を通して伝えている『心』の部分を多くの人とシェアできると思ったから^^

『困難な状況を市民の団結により解決した』という内容の映画を見た後であれば、『心』の重要性は伝わりやすいのではないかな~

そんな思いだった。

映画

実際、この映画結構良い!お勧めです。下記の画像をクリックすると動画が見れます。

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資本力に圧倒的な差がある大企業や行政に対し、力が弱いと思われた『市民』が団結して力を合わせることで目の前の環境を変えていく、、、
そんな流れが途中の苦難や、励まし合い、落胆、歓喜などが織り交ざって、見ていて思わず感情移入しますよ。
山登りを自らしなくても、他人の山登りをじっくり見ているうちに自分も共に登っているような感覚に^^

シェア会

シェア会では各4-5人程度の小グループに別れ、お互いに下記の議題に添ってについて話し合った。

  • 議題1 映画で心を動かされたシーン、内容
  • 議題2 自分が子供や周囲に対してどのような行動をすることが出来るか

時間の都合上、最初に割り振られたグループ内のみでのシェア会となり、他のグループの方々とのシェアは出来なかったのだが、それでは勿体無いということで、自分のグループでの話し合い内容をここに記載。
そしてなんと面白いことに、実際にとなりのグループからは「ヤスさんのグループの話し合いが耳に入り、気になっちゃって、耳をダンボにしてました。聞きたかったんですよ~」

記憶違いにより、細かい点で実際の内容と異なるかもしれないが、まぁ、こんな感じだったってことで(^_^;)

議題1 映画で心を動かされたシーン、内容

  • 人々の思いが繋がり、それが力を生むという流れが良かった
  • パンを焼いて配ったり、皆で応援、盛り立てていくところ
  • 10年間の行動の後に投票で勝利し、電力供給の道筋が得られたシーン

自分としては、一番良かったのはやはり、自分自身を『弱い』とみなしている個人が集まり、お互いに励まし合い、勇気づけながらも活動を続けていくことで、次第に共感者が増え、実際に大きなムーブメントを起こしていく際の『感情や心の作用』の部分。

映画も見ずにいきなりこんなコメントでは訳がわからないかもしれないが、経済力でねじ伏せようとしていた大企業の電力会社も、住民投票での争いになると「結局のところは住民の感情に問うところが一番大きい」と発言していたのが印象的だったのだ。

また、10年間も電力供給の権利を得るまでにかかったのだが、「一年の大部分を報酬などなしにその活動にかかりきりだった」などと発言していた主婦のシーンも印象的だった。お金とかそんなのじゃない、意義があると思っているから行動しているんだというのがハッキリとわかるから。

議題2 自分が子供や周囲に対してどのような行動をすることが出来るか

  • 山梨は保守的な地域性がある、長野などを見てみればもっと自由に行動している。山梨でも出来るはずだ。
  • 山梨県民として、山梨を悪く言う人の意見を聞くのは嬉しくない
  • 出来る人には出来るかもしれないが、それはやはりその人のキャラクターによるのではないか

自分がこれらの議論を聞きながらシェアしたいと感じたのは、『線を引かないこと』の素晴らしさ♪
自然農園ビヨンドのビヨンド(Beyond)の部分は○○を超えてという意味なのだが、それは『もし周りが線引をしてもそんなものは超えて行こう』というような意味を持っている。

「県民性があるから難しいだろう、、」
「出来る出来ないは、キャラクターに違いがあるから皆が出来るわけでは無いのでは、、、」

これらはすべて自分と相手の間、地域と地域の間に線を引いて区別してしまっている、、、
そして、相手に線を引かれると、自分も警戒して、自分自身もその線を上書きしてしまいがち。
対立とかそんなのではなく、ただ相手のことも認めてお互いが共に幸せになる方向を、お互いに意見を出しあいながら見つけていけばいいんじゃないかな?

映画の中では10年間の戦いの後に、住民側が勝利した。
勝利してよかった!というメッセージが伝えられていたりするのだが、それだと対立という線を思い切り引いていることになる。
実際、その対立の10年間は家庭感でも意見の対立があったり、反対意見のグルーブが近くにいると「あっち行け!」と追い払われたという。
対立ではなく、お互いにもうちょっと理解があったらもっと良かったと思う。だから、今から何かをやるとしたら、線を引かないでやったほうがいいんじゃないかな?

そして、映画の中ではさらりとしか紹介されなかったが、その後に歳月も経ち、今ではシェーナウでも過去に引いた線はかなり薄くなっているようだ。

町の教会に、町最大の太陽光発電パネルが設置されており、その設備には過去の住民側も、それに対抗していた電力会社指示側も共に出資しているとのことだ。
そうそう、最終的にはそのように融合していかないとね♪ここがある意味、一番重要なところじゃないの?なんて自分は感じるんだよね。

とまぁ、このようなことを自分のグループでは話し合っていた。

自分ばかり話すのは良くないなと思い、発言は控えていたのだが、、、
どうもやはり多めになった感が(^_^;)