NPO構想の説明及び意見交換会 ~流れを創れるか~

先日、設立検討中のNPOについて、関心を持って頂いた方々に説明をさせて頂きました。
自分自身の『想い』とNPOを設立しようと思った背景と経緯など。

自分の想いは物凄く単純で、ただ『皆で幸せになろう!』というもの。
それを受けてNPOの理念は『皆が幸せになれる環境を、皆で創ろう!』というもの。

NPO設立の経緯、背景

なぜ自分がNPOの設立を考えるようになったかというと、大体こんな感じ。

  • 市や県との協働がしやすい
  • 地元の方々からの信頼が得やすくなる
  • 自分たちの行う活動が民意に沿ったものであり、公益性が高いと認めてもらいやすい
  • 人々が自由に集い、泊まったり出来る『拠点』を数多く創るには、個人契約よりも法人としての契約のほうが良さそう(自分が引退したとしても名義変更などの必要が不要になる)

活動内容

実際の活動としては、おおまかにこんなことを考えています。

  • 空き家情報を集め、再利用を促す
  • 移住希望者と共に空き家の改修
  • 地元の方々と移住者などが交流できる場、機会の提供
  • 仕事、物、労力などの提供し合い、支えあいを促進する環境を創る

意見交換

上記のような事をザラッと説明させて頂き、参加者の方々に意見を求めました。

『想い』先行で、『起こりえる問題に対する対策』などに関してはあまり注意を払っていない自分とは異なり、参加者の方々からは思慮深く、慎重な意見も多く聞かれました。

  • 移住希望者を支援する必要なんかあるのかな(来る熱意がある人は自分の力で来るはず)
  • あまり間口を広げると、部落の慣習に馴染めないような人も多く入ってくる可能性はないか?
  • 山を愛するような人でなくては来てもすぐ帰ってしまうのではないか?
  • そもそも少子高齢化って問題なのかな?
  • 人との繋がりは自分自身で作るもので、第三者から紹介してもらうというのには違和感を感じる
  • 自分に来た空き家情報を知らない他人に紹介して、その人が問題を起こしたとしたら自分の信頼が落ちるのではないか?

これらの意見が出されたのには、様々な背景があるようです。

実際に移住してきたものの、『こんなの違う!』と言って帰る人達を見たり、普通にしているつもりでも集落の方から訝しく思われる事があったり、、、

 
自分としては、一番重要視しているのは、個々の『想い』です。
新しい土地、新しい文化に入り、いきなり完璧に周囲の期待に沿う行動が取れないのは致し方無い部分もあると思います。
重要なのは、移住者や地元の方々が互いに思いやる気持ちがあるかどうかだと思います。

それさえあれば、相互理解が進み、変な誤解が無くなったり、軌道修正などもしやすくなると思います

ちなみに、少子高齢化はそもそも問題なのか?に関しては、自分も実は似たような考えかもしれません。
自分が田舎に住みたいと思ったのは、人口密度が低く、一人あたりが利用できる自然資源が豊富だったからです。何が何でも人数を増やさねば!という気持ちは別にないのです。逆に増え過ぎたとしたら自分にとっては魅力が減る方向です^^

ただ今の時点では、目の前に広がる素晴らしい自然資源を使い切れないどころか、人手があればもっと素晴らしい環境にできるのにとの思いが強いです。

そして、田舎に住みたい!という情熱溢れる方たちの力になれたらいいなとの想いも重なり、それに伴う行動がたまたま少子高齢化を解消する方向性に合致するんじゃないかなと思っています。
自分が移住して農園を持てるようになったのには、数多くの人々からの助けがあったからです。次は自分が他の移住希望者に手を差し伸べる番かな^^)

取り敢えずやってみませんか?

多くの慎重な意見も参考にさせていただきながら、やはり自分としては取り敢えず行動に移したいなという気持ちが強いです。

これまで多くの方が『空き家はあっても借りれないのはしょうがない』、『部落に入るのは難しい』というような意見をいうのを聞いてきました。

そんな背景も手伝ってか現在、山梨県は移住希望全国一位でありながら、空き家率全国一位、耕作放棄地率全国二位となっています、、、。

この脅威のミスマッチは、自分からするとかなり興味深いです。

既に頭のなかには、地権者の方々と移住希望の方々が自然に集まれる拠点ができ、「うちの家も空いているから使えし(使いなよ)』などという有難い提案が自然になされるような流れがイメージとして浮かんでいます。

空き家率全国一位が、空き家の有効利用率全国一位に変わっちゃったりしたら^^
いや~、そんな事を考えるとワクワクしてしまいますね~。

そんな活動に興味があるという方、おりましたら連絡お待ちしております。
情報支援、活動支援、資金支援、全て大歓迎です^^

やはり繋がり!

意見交換会後にも残ってくれた方々と沢山のお話をしました。
そのうちのM君とMK君は、学生の内から一緒に店舗を作り上げた経験を持っています。
就職活動も蹴って店作りに情熱を燃やしたMK君は、今はその店の運営からは離れています。
M君も運営からは離れており、実家が沖縄にもかかわらず、山梨に『帰って』きました。
何よりも人との繋がりが重要で、その繋がりを感じたのが山梨の仲間だったからだそうです。

共に作り上げた店舗を、共に運営していないのにもかかわらず、強い絆で繋がっている彼らを見ているとすごい幸せな気持ちになりました。

お金のための就職よりも情熱を共に選び、共に行動に移した経験は彼らの中に強い絆を作り上げたのだと思います。

このNPO(まだ出来ていないけど)の活動を通じて、彼らのように強い絆を築きあう仲間が生まれる場を提供していけたらいいな~

追記 2015.02.12  理事の一人、田川くんからのメッセージ

当日の会に出席できなかった田川くんからメッセージを頂きました。
彼はかなり自分と感覚が似ています。何度も自然農園ビヨンドに野宿しに来たりするくらいだし^^

ブログ読みました。

このような活動は「自分がやりたいから」するもの。だから、ここでは主に、自分が活動に費やす時間という資源さえあればいい。成功するかしないかは問題じゃない。成功するかわからないけれど、成功するための行動をとれるために、組織が必要だから作る。そして団体として掲げるミッションを達成するために、法人格のメリットを使いながら、アクションを起こす。
もちろん、成功する前にいくつもの壁がある。けれど、それを乗り越えていく、または避けて通る道を見つけること、そしてその道をたくさんの人が通れるように、獣道を国道級にできたら最高。私はそう思っています。

会合に行かれなかったので、ブログにあった意見に、自分の考えを述べさせてもらいます。

■移住希望者を支援する必要なんかあるのかな(来る熱意がある人は自分の力で来るはず)

ある。現に、ビヨンドが一定の役割を果たしている。

■あまり間口を広げると、部落の慣習に馴染めないような人も多く入ってくる可能性はないか?

馴染めない人は帰ればいい。ただし、一定のガイダンスは事前に必要だと思う。

■山を愛するような人でなくては来てもすぐ帰ってしまうのではないか?

それはお互いにとって喜ばしいこと。

■そもそも少子高齢化って問題なのかな?

狭い地域では問題ではないと思う。国にとってはおおごとだけど。子どもが地域に必要なら、自分が里親になればいい。

■人との繋がりは自分自身で作るもので、第三者から紹介してもらうというのには違和感を感じる。

紹介はつながりのきっかけでしかない。要はその後、自分がどういう行動をとるか。「友人の紹介で知り合って結婚しました」なんてよくあるパターン。

■自分に来た空き家情報を知らない他人に紹介して、その人が問題を起こしたとしたら自分の信頼が落ちるのではないか?

ここにこそ法人格が有用。NPOが貸主、借り主との間のルールを明文化し、契約を交わす。ルールに反した側に全ての責任がいくようにする。

長くなりましたが、とりあえず、私はこんな考えです。