研修生に伝えたかった事 ~結局は繋がり、心~

東京から来ていたIさんが研修を終え、東京に帰られた。

自然農園ビヨンドでは全て手作業で、しかも基本的に一人でやっているので、やることはいっぱいある。何たって二ヘクタール(6000坪)もあるのだから(^_^;)

Iさんの様な方が『何か手伝わせてください!』と来てくれるのは本当に有難い!

やることは本当に沢山ある!

  • 古民家(研修棟)の改修
  • お米の収穫、脱穀
  • 麦の播種、そのための草刈り
  • 玉ねぎの定植
  • えんどう豆の播種
  • 竹小屋設営
  • イベント会場の草刈り、ベンチ作り

などなど、、、

 
しかしながら、実際にはこれらの作業はなかなか手がつけられずに他のことがドンドンと行われていく(^_^;)

 

研修の様子

Day 1
共にハイジの村へ。家族を紹介し、紅葉を楽しんだ。
2014-10-26 10.46.17

Day2
朝は研修棟の掃除を少し。その後、友達が栗を拾いに来たのでお喋りをしながら一緒に栗を拾ったり、そのまま誘われてもう一人の友達の家へ、、、 >>その時の様子
2014-10-27 13.44.48

Day3
午前は研修棟の掃除。昼食を取りながらお話をしたら、あっという間に15:30(^_^;)
前日に友だちからもらった菊芋を植えに畑へ。えんどう豆を植える区画の準備として草刈り。
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Day4
瑞牆山に登山に♪その後、友達移住者のお家訪問
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2014-10-29 16.41.25

Day5-6
玉ねぎ定植、研修棟改修

Day7
自分で家を作った近所の方を訪問、えんどう豆播種

グラインダーをお借りした♪
グラインダーをお借りした♪

Day8
友達の大工さんとともに研修棟の改修計画立て
2014-11-02 10.16.41

 

最初からあった『やること』に脇目もふらずにIさんの助けを加えて邁進していたら、もっとずっと進んだだろう。

しかしながら、何故か友達の家に行ったり、登山に行ったり、昼間からずっと話をしていたり、、、

Iさんはその行動基準に疑問を持ち、なぜそのような行動を取るのかを聞いてきた

背景がわからないと伝わらないと想い、少し説明させて頂いた。

~背景説明~

自然農園ビヨンドのコンセプトは『Smile and Shine!』(皆が笑顔で輝いて!)なんです。これがそもそもの始まりであり、全てなんです。

うちの行動基準はだから本当にシンプルなのです。
背景がわからないと、逆に理解されにくいかもしれませんが(^_^;)

 
ハイジの村に行ったのは、子供が行きたがったから。彼らが喜ぶのは自分の悦びです。そしてそこの綺麗さ、居心地の良さをIさんにも感じて欲しかったから。そうすれば、この明野で放置され、入り込むことも難しくなっている山や耕作放棄地の潜在的な魅力に気づいてもらえると思ったからです。

 
友達(Aちゃん)から急に誘われて急遽Sちゃんの家に行ったのは、Aちゃんはただ栗を拾いに来ただけではないのではと感じたからです。なにか話があるのかなと思いまして(実際、そんな感じだった)

また、Sちゃんは自分と同じく『人との繋がり』を深めたいと思っているのではないかなと思ったのです。
それになおかつ、Sちゃんは自然の中に自ら家を建てて済んでいる先輩移住者なので、Iさんもお話ができたら嬉しいだろうなと思ったのです。

 
急に登山に行くことにしたのは、Iさんに北杜市の素晴らしさを知ってもらいたかったから。
そして、自分が登りたかったから!登りながらゆっくりお話もできますしね^^
Iさんは農業を学びに来たというよりも、人生において何をしていけば良いかの解を探しにビヨンドに来たとのことですので、ゆっくり話せる良い機会だと思ったのです。

それに、瑞牆山に行くのであれば、ついでに移住者のKさんのお宅に寄れます。
そうすれば、Iさんはまた移住者の方から直接お話を聞けるでしょう?

 
自分でお家を建てた近所の移住者の方を訪問したのも同じです。自分で家を建てるということに対する心理的障壁を下げることができると思ったのです。実際に建ててしまっている人に会って話を聞いてしまえばね^^
そして、そういう繋がりが、工具の貸し借り、ノウハウの共有などに繋がるというのを実際に味わってもらいたかったのです。ついでにグラインダーを借りに行きたかったしね^^

 
友達の大工さんに来てもらったのも同じなんです。
つながりがあれば、助け合えるということを知ってもらいたかったのです。
それは相手がプロだろうが素人だろうが変わらないんだよということもね^^
彼も『地球家族』のメンバーなんですよ。『お互いが支え合いましょう!』という理念を共有しているということですね。

 
Iさんは一週間私と共に過ごすことで、実際に自分がいつもそんなシンプルな行動基準で動き、そして必要なタイミングで必要な助けなどが差し伸べられているのを共に体験することで、流れが少しわかってくれたようだ

自然農園ビヨンドが体験農園としてイベントや援農などの場を提供しているのは、実はこういうことを間接的に伝えたいという想いがあるのだ^^

Iさん「最初はこんなのでどうやってやっていけるのかな?なんてずっと考えてしまいましたが、根本的に違うんですね、、、

ヤス 「やっていけるかどうか?なんて考えはまぁ、おまけみたいなもんですからね。やりたくなったらやる、、ただそれだけですよ^^ そして、当初思っていたことが出来なくても全然構わないんですよね。それはそれで面白いんじゃないですかね~。途中がどんな過程をとるかどうかはあまり気にしていません。最終的にはこうなるというビジョンだけ見えていれば^^」

Iさん 「私は室田さんのようにまだ突き抜けたような状態にはなれていませんが、おっしゃっていることは良くわかります。室田さんがBeyond(何もかも超えて)であれば、私は超える前のHorizon(地平線)みたいな感じかなぁ。自然農園Horizonを作ることを視野に入れて、それまでは室田さんのお手伝いでもしながら農地を探したりしたいと思います。」

こんな経緯でIさんは移住を検討するまでにもなったのだ。

最初の出会いのきっかけである、移住者交流会に参加した当初はあまり具体的なことは考えておらず、軽い気持ちで何となく来ただけだったようなのだが、会って話を聞いたりすれば、心は大きく揺さぶられるだろう。

一般の交流会よりも、かなり深い付き合いができて初めて達成されるこのような繋がりは、行政の方と協力してやっていけば更に加速させることも可能だと思う。

街つくりに関して、行政の方と共に協力をして行くことにもなったので、これからどんな展開になるか楽しみだな~。

Iさんも研修を楽しんでくれたようで本当に良かった!
Iさん、これからもよろしくお願いします^^